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日立エナジーがエネルギー取引・リスク管理ソリューション「TRMTracker」を日本のエネルギー市場向けに提供開始
日立エナジーは、電力自由化で先行する北米・欧州市場を中心に豊富な実績を持つ、エネルギー取引・リスク管理(C/ETRM*1)ソリューション「TRMTracker」を日本のエネルギー市場参加者向けに提供開始します。また、これに合わせて、日本での事業を統括する日立エナジージャパンは、エネルギー市場のコンサルティング会社であるスキッピングストーン合同会社(以下スキッピングストーン)とTRMTrackerを導入するためのサービスパートナーシップ契約を締結しました。
日本では、2020年までに3段階に渡って行われてきた電力システム改革によって、電力に関する4つの取引市場が整備され、さまざまな事業者が電力会社への卸電力の小売に参入できるようになりました。一方で、電力取引市場における卸電力の売買などによる収益性の強化や燃料先物の活用などによる燃料費の変動抑制をはじめ、エネルギー取引・リスク管理ソリューションの必要性が高まっています。また、電力会社が、電力網により多くの再生可能エネルギーを連系させるためには、新規市場参入者への対応、卸売価格の設定、リスクへの対応を支援するデジタルツールを導入するなど、高度化するエネルギー事業を成功に導くための、リスク管理体制の充実・整備が重要になっています。
日立エナジーは、2020年10月、エネルギー市場の自由化の進展によりエネルギー取引に係る各種情報分析を管理・分析・評価するC/ETRM分野における強化を目的に、同分野におけるリーディングカンパニーである米国パイオニアソリューションズを買収しました。当社が販売するTRMTrackerをはじめとするC/ETRMソリューションは、2021年の英国のEnergy Risk Magazine ソフトウェアランキング*2において、最多の28カテゴリーで1位を獲得したほか、米国の調査会社のリスク技術に関する2021年のランキング*3で高い評価を受けており、北米・欧州市場を中心として、トレーダー、発電事業者、小売事業者、電力会社などに提供しています。
今回、日立エナジーは、自由化の進展によって電力価格競争の激化、リスクヘッジの多様化、金融取引手段の活用やリスク管理の実施などが進む日本市場向けに、エネルギー取引・リスク管理(C/ETRM)ソリューションTRMTrackerの提供を開始します。日本市場向けにTRMTrackerの提供を開始するにあたり、電力・ガス分野で多くのコンサルティング実績を有するスキッピングストーンと提携し、お客さまのニーズに対応した、システム構築・導入をスムーズに行う体制を整えます。
- 日立エナジージャパン代表取締役社⻑ 中尾紀芳のコメント
日本のエネルギー環境が激しく変動する中、エネルギー市場参加者は、国内の電力卸売市場の変化に迅速に対応する必要があります。市場参加者は、リスクを監視するだけでなく、機会をとらえて取引するためにも、持続可能性指標を含め、取引状況とリスク度合いをリアルタイムで追跡できる必要があります。このニーズに応え、スキッピングストーンと協力して、お客さまへのサポートを拡大していきたいと思います。
- TRMTrackerの特徴
TRMTrackerは、欧米の多くのエネルギー企業で採用されている、C/ETRMソリューションです。最新のソフトウェア技術に基づくアーキテクチャとデータ構造により、優れたビジネス処理能力を提供します。また、クライアント端末側でデータを保有せず、利用できる機能も厳選されているため、軽快に動作するだけでなく、情報セキュリティ面でも安心です。また、ライブシステムとして設計されており、リアルタイムに近い頻度でデータ、ポジションを更新することが可能です。その結果、お客さまは、フロント(取引登録やデリバリー)からミドル(リスク評価やレポーティング)、バック(決済や会計)までのビジネスプロセスを自動化するとともに、取引業務、リスク管理、環境指標、法令遵守を1つのプラットフォームにより、低リスク、低コストで管理することが可能となります。また、カーボンニュートラルへの取り組みの結果として生まれつつある排出権や再エネ・非化石価値証書などの環境基準に関連する証明書の取得、追跡、償還を管理することもできます。
*1 Commodities/Energy Trading and Risk
Management
*2 Energy Risk Magazine 2021年ソフトウェアランキング(英語)
*3 米国の調査会社のリスク技術に関する2021年のランキング(英語)
- 日立エナジーについて
日立エナジーは、持続可能なエネルギーの未来へ向けた取り組みを加速する、グローバルな技術リーダーです。さまざまな分野のお客さまに、バリューチェーン全体にわたる革新的なソリューションとサービスを提供するとともに、お客さまやパートナーとの協創により、カーボンニュートラル実現に向けたエネルギー転換に必要な、デジタル技術を活用した変革を実現します。日立エナジーは、社会価値、環境価値、経済価値のバランスを取りながら、世界でより持続可能、より柔軟、より安心・安全なエネルギーシステムを構築する取り組みを進めています。スイス・チューリッヒに本社を置き、全世界90カ国に約38,000人の従業員を擁しており、140カ国以上の導入実績と、約1兆円の事業規模を有しています。
詳しくは、ウェブサイト(/content/pg//jp/ja)をご覧ください。
- 日立製作所について
日立は、データとテクノロジーで社会インフラを革新する社会イノベーション事業を通じて、人々が幸せで豊かに暮らすことができる持続可能な社会の実現に貢献します。「環境(地球環境の保全)」 「レジリエンス(企業の事業継続性や社会インフラの強靭さ)」 「安心・安全(一人ひとりの健康で快適な生活)」に注力しています。IT・エネルギー・インダストリー・モビリティ・ライフ・オートモティブシステムの6分野で、OT、ITおよびプロダクトを活用するLumadaソリューションを提供し、お客さまや社会の課題を解決します。2020年度(2021年3月期)の連結売上収益は8兆7,291億円、2021年3月末時点で連結子会社は871社、全世界で約35万人の従業員を擁しています。
詳しくは、日立のウェブサイト(https://www.hitachi.co.jp/)をご覧ください。
- 日立グループ パワーグリッドポータルサイト
https://www.hitachi.co.jp/products/energy/pg/
- 報道機関お問い合わせ先
株式会社日立製作所 エネルギー業務統括本部 コミュニケーション・渉外部
担当:井町(080-7786-1004)、小川(070-2194-0847)
〒101-8608 東京都千代田区外神田一丁目18番13号 秋葉原ダイビル