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日立エナジーが湾岸協力会議系統連系局と サウジアラビアのアル・ファディリHVDC変換所のアップグレード契約を締結
HVDCの制御システムを日立エナジーのデジタル制御プラットフォーム「MACHTM」に更新
日立エナジーは、このたび、湾岸協力会議系統連系局*1 (以下、GCCIA)から、湾岸協力会議6カ国の送電網を連系するサウジアラビアのアル・ファディリHVDC変換所のアップグレード契約を締結しました。具体的には、HVDCの制御システムを、当社のデジタル制御プラットフォーム「MACHTM*2」に更新します。これにより、アル・ファディリHVDC変換所は最大1,800MWの電力を融通することが可能となります。当社はMACHの提供を通じて、電力供給の流れや電圧などのプロパティの正確な管理を支援し、送電網の制御高度化と安定性向上に貢献します。
*1中東・アラビア湾岸地域における地域協力機構である「湾岸協力会議」に加盟するバーレーン、クウェート、オマーン、カタール、サウジアラビア、アラブ首長国連邦による合資会社。
*2 Modular Advanced Control for HVDC (MACH™)制御保護システム
アル・ファディリHVDC変換所は、湾岸協力会議6カ国の送電網を相互連系することを目的に、2009年に運転を開始した変換所です。同変換所の設置により、湾岸協力会議加盟国における発電能力と慣性力の共有が可能となり、電力セキュリティと信頼性向上に大きく貢献するとともに、相互連系による発電の最適化に伴うCO2排出量削減と、加盟国における電力の安定供給に寄与しています。
GCCIAのCEOであるアフメド・アル・エブラヒムは、「本プロジェクトは、湾岸諸国におけるエネルギー供給の信頼性向上と効率的な利用を目的とした、GCCIAの送電網相互連系を強化するものです。連系容量の増加により、特に夏場の電力ネットワークの経済的な運用と、セキュリティ・安定性向上、停電の減少に貢献します。」と述べています。
日立エナジーのグリッドインテグレーションビジネスユニット担当役員であるニクラス・パーソンは、「電力の安定供給は社会にとって欠かせないものであり、アル・ファディリHVDC変換所は、地域社会の経済と幸福を支える重要な施設です。日立エナジーは、今回のシステム更新を通じて、変換所の性能向上と寿命延長という大きな価値を提供します。」と語っています。
日立エナジーとGCCIAは、今回のシステム更新やそのほかの進行中のプロジェクトに加え、電力セキュリティと経済的利益の確保による、レジリエントな相互連系を実現するための協力関係を強化します。具体的には、湾岸協力会議各国を相互連系する高圧直流および交流送電システムに適用される基本設計の開発や、系統連系ソリューションやSTATCOMをはじめとする電力品質ソリューションなどの適用を共同で検討します。当社は本協力を通じて、GCCIAが国家間の相互連系に関して世界的に重要な役割を果たし、同地域とその周辺地域における電力市場が活性化されることを支援します。
日立エナジーは、持続可能なエネルギーの未来へ向けた取り組みを加速する、グローバルな技術リーダーです。さまざまな分野のお客さまに、バリューチェーン全体にわたる革新的なソリューションとサービスを提供するとともに、お客さまやパートナーとの協創により、カーボンニュートラル実現に向けたエネルギー転換に必要な、デジタル技術を活用した変革を実現します。日立エナジーは、社会価値、環境価値、経済価値のバランスを取りながら、世界でより持続可能、より柔軟、より安心・安全なエネルギーシステムを構築する取り組みを進めています。スイス・チューリッヒに本社を置き、全世界90カ国に約40,000人の従業員を擁しており、140カ国以上の導入実績と、約1兆円の事業規模を有しています。
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