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日立エナジーがスコットランドのエスピー・エナジー・ネットワークスから SF6フリーの「EconiQTM」ガス絶縁送電線路を初受注
日立エナジーは、スコットランドの送配電事業者であるエスピー・エナジー・ネットワークスから、グラスゴー北西部にある275kVのWindyhill(ウィンディヒル)変電所向けに、SF6(六フッ化硫黄)フリーの1,500m EconiQTM*1ガス絶縁送電線路(GIL*2)を受注しました。これにより、ウィンディヒル変電所において約7,500台の乗用車の二酸化炭素年間排出量に相当*3する3,000kg以上のSF6ガスを削減することになり、スコットランドの温室効果ガス排出量削減目標の達成に貢献します。なお、EconiQ GILの受注は今回が初となります。
エスピー・エナジー・ネットワークスは、スコットランド政府が掲げる、エネルギーシステムを脱炭素化し、2045年までに温室効果ガス排出量をネットゼロにするという目標に沿い、老朽化したエネルギーインフラの更新や送電網の管理をより効率化する先進技術の導入を進めています。今回の受注は、その取り組みの一つとして1960年代に建設された空気絶縁変電所であるウィンディヒル変電所の設備を更新するもので、完了は2025年5月を予定しています。
GILは、SF6ガスを充てんした金属管中にパイプ形状の導体を配置した構造の送電線路です。従来、送電鉄塔を建てることが難しい場所では、電線を絶縁体で被覆した電力ケーブルを使用した地中送電線を採用していましたが、送電容量や送電距離に制限があるという課題がありました。GILは、その大電流通電性能とSF6ガスの優れた絶縁特性により、電力ケーブルと比較して大容量・長距離の送電が可能なもので、大容量発電所と架空送電線との連系などに使用されています。一方で、SF6ガスが高い温室効果を持つことから、近年、SF6ガスに代わる絶縁ガスを使用したGILへのニーズが高まっています。
EconiQ GILは、SF6ガスに代わり、フルオロニトリル(C4FN)、二酸化炭素(CO2)、酸素(O2)の絶縁ガス混合物を使用することにより、ライフサイクル全体の二酸化炭素換算排出量を大幅に削減するもので、1,500mのEconiQ GILでは、約7,500台の乗用車の二酸化炭素年間排出量に相当する3,000kg以上のSF6ガスを削減します。
日立エナジーのハイボルテージプロダクツビジネスユニット担当役員であるマルクス・ハイムバッハは、「当社は、20年以上にわたる研究を経て、SF6を使用しない高電圧技術を開発し、お客さまの二酸化炭素排出量削減を支援してきました。エスピー・エナジー・ネットワークスのパートナーとして、本技術の提供を通じ、スコットランドのエネルギー転換の加速に貢献できることを光栄に思います。」と述べています。
エスピー・エナジー・ネットワークスの送電部門責任者であるパース・マーレイは、「私たちは事業を継続的に発展させ、ネットワークをより環境に優しいものにする方法を模索しています。日立エナジーが開発したこのグリーン技術の導入は、今後のネットゼロエミッション達成に向けた大きな一歩です。今週、グラスゴーでCOP26が開催されますが、我々は、持続可能な変電所の実現により、お客さまにグリーンな未来を提供できることを誇りに思っています。」と述べています。
当社は、2021年8月18日に、220kV以上の開閉装置と遮断器に関するEconiQの開発ロードマップ*4を発表しました。当社は、環境効率に優れた製品の提供を通じて、持続可能なエネルギー社会の実現に貢献します。
なお、当社は、EconiQ GILに加え、300kVガス絶縁開閉装置15台も同変電所に納入します。
*1 2021年4月21日ニュースリリース「日立ABBパワーグリッド社がカーボンニュートラルの実現を支援するサービス・ソリューション『EconiQ™』を販売」
https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2021/04/0421b.html
*2 GIL: Gus Insulated transmission Line
*3乗用車の二酸化炭素換算排出量19 kg/100 km、走行距離1万 km/年を想定。
*4 2021年8月19日ニュースリリース「日立ABBパワーグリッドが、220kV以上の電圧において世界初となるSF6フリーの開閉装置・遮断器の開発計画を策定」 (スイスでは8月18日9:00(日本時間16:00)に発表)
https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2021/08/0819.html
■日立エナジーについて
日立エナジーは、持続可能なエネルギーの未来へ向けた取り組みを加速する、グローバルな技術リーダーです。さまざまな分野のお客さまに、バリューチェーン全体にわたる革新的なソリューションとサービスを提供するとともに、お客さまやパートナーとの協創により、カーボンニュートラル実現に向けたエネルギー転換に必要な、デジタル技術を活用した変革を実現します。日立エナジーは、社会価値、環境価値、経済価値のバランスを取りながら、世界でより持続可能、より柔軟、より安心・安全なエネルギーシステムを構築する取り組みを進めています。スイス・チューリッヒに本社を置き、全世界90カ国に約38,000人の従業員を擁しており、140カ国以上の導入実績と、約1兆円の事業規模を有しています。
詳しくは、ウェブサイト(/content/pg//jp/ja)をご覧ください。
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■日立製作所について
日立は、データとテクノロジーで社会インフラを革新する社会イノベーション事業を通じて、人々が幸せで豊かに暮らすことができる持続可能な社会の実現に貢献します。「環境(地球環境の保全)」 「レジリエンス(企業の事業継続性や社会インフラの強靭さ)」 「安心・安全(一人ひとりの健康で快適な生活)」に注力しています。IT・エネルギー・インダストリー・モビリティ・ライフ・オートモティブシステムの6分野で、OT、ITおよびプロダクトを活用するLumadaソリューションを提供し、お客さまや社会の課題を解決します。2020年度(2021年3月期)の連結売上収益は8兆7,291億円、2021年3月末時点で連結子会社は871社、全世界で約35万人の従業員を擁しています。
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■日立グループ パワーグリッドポータルサイト