日立エナジーが、英国のEPC事業者ペトロファックと 洋上風力発電向けHVDCおよびHVACに関する協業契約を締結

日立エナジーは、このたび、エネルギーインフラ関連の国際的なEPC事業者である英・ペトロファックと、洋上風力発電向け高圧直流送電(HVDC)および高圧交流送電(HVAC)ソリューションに関する協業契約を締結しました。本協業において、当社は自励式HVDC「HVDC Light®」およびHVACソリューションを、ペトロファックは洋上・陸上向けの世界トップクラスのEPCサービスをそれぞれ提供します。当社は、ペトロファックとの協業契約を通じて、洋上風力発電の急速な需要増加に対応し、クリーンエネルギーへの転換に貢献します。

日立エナジーのグリッドインテグレーションビジネスユニット担当役員のニクラス・パーソンは、「当社のHVDCおよびHVACソリューションは、より持続可能、より柔軟、より安全なエネルギーシステムへの移行を可能にします。今回、ペトロファックとの協業により、洋上風力発電システムの拡大ニーズに対応し、クリーンエネルギーを多くの人々に届けることができることを嬉しく思います。両社は、それぞれの分野のリーダーとして、お客さまに付加価値を提供し、エネルギー転換を加速させます。」と述べています。

ペトロファックのエンジニアリング・建設部門COOであるエリー・ラフードは、「洋上風力発電は、クリーンかつ手頃な価格のエネルギーへの転換に重要な役割を果たすものであり、当社は洋上風力発電向けのプロジェクトを10年以上にわたって成功させてきました。一方、日立エナジーは、長年にわたり、電力系統のバリューチェーン全体で、革新的な技術とソリューションを提供してきた実績を有しています。今後、業界をリードする両社の経験と専門知識を組み合わせることで、お客さまに利益をもたらし、多くの人々への再生可能エネルギーの供給に貢献できることを楽しみにしています。」と述べています。

日立エナジーは、約70年前に世界で初めてHVDCを開発し、これまでに世界のHVDCプロジェクトの半数以上、自励式HVDC変換設備の70%以上を納入してきました。当社の自励式HVDCであるHVDC Lightは、洋上プラットフォームにとって重要な要素である変換所の省スペース化や、1%以下の非常に低い電力損失、系統停電時に電力を復旧するブラックスタート機能を有しているという特長があり、洋上風力発電所から陸上の送電網への長距離送電に最適な技術です。日立エナジーのHVDCを採用しているおもな洋上風力発電プロジェクトとしては、北海に建設中の世界最大の洋上風力発電所であるドッガーバンクプロジェクトや、北海にある複数の風力発電所をドイツの送電網に連系するドルウィンプロジェクトおよびボーウィンプロジェクトなどがあります。また、当社は、洋上風力発電向けに、交流関連の系統連系ソリューションをグローバルに提供しています。

• 参考情報

洋上風力発電は、グローバルで急速に拡大しています。洋上風力世界フォーラムによると、2019年と2020年に追加された発電容量はそれぞれ約5.2 GWでしたが、2021年には15.7GWという記録的な容量が追加されました。*1

*1 Global Offshore Wind Report 2021 (https://wfo-global.org/wp-content/uploads/2022/02/WFO_Global-Offshore-Wind-Report-2021.pdf)