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日立エナジーが、山火事のリスクを低減する遠隔監視デジタルソリューション「Wireless Spark Prevention Unit Indicator」の提供を開始
日立エナジーは、このたび、山火事が懸念される地域の配電事業者向けに、火花放電防止装置「Spark Prevention Unit(SPU)」の遠隔監視を行うデジタルソリューション「Wireless Spark Prevention Unit Indicator(ワイヤレス スパーク プリベンション ユニット インジケータ)」の販売を開始しました。SPUは、避雷器に熱過負荷が発生した際に自動的に配電網から切断し、放電による火花の発生などを防ぐ装置で、山火事が懸念される地域においては数十万台規模で設置されているものです。本デジタルソリューションは、現場での目視点検に代わりSPUの状態をリアルタイムで遠隔監視することで、配電網から切り離された避雷器、ならびにSPUの迅速な交換やメンテナンスを実現し、山火事のリスクを低減することを可能にします。
気候変動による気温上昇に伴い、高温で乾燥した気候の期間が長くなることで*1、山火事のリスク、頻度、深刻さが高まっています。山火事の危険性の高まりは、電力インフラへの深刻な被害を含む多くの影響をもたらします。一方で、山火事の原因を分析した調査*2では、火元である可能性が高いものの一つとして電力インフラが挙げられています。特に、乾燥地域の電線に設置された避雷器への熱過負荷は、電力会社にとって山火事の発生要因として懸念されるものです。
*1 国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の最新の「Climate Change 2021」(英語)によると、猛暑や干ばつ、乾季の長さの増加傾向が観測されている。
*2 出典: オーストラリア王立委員会「2009 Victorian Bushfires Royal Commission Final Report」、米国カリフォルニア州森林保護防火局「CAL FIRE Investigators Determine Cause of the Dixie Fire」など
日立エナジーのSPUは、火災を引き起こす可能性のある、避雷器からのアーク放電*3、火花の発生、高温の微粒子の放出を防ぐことができます*4。また、避雷器とSPUの交換が必要な場合は、視覚的な表示により現場の作業員に通知します。SPUは、米国やオーストラリアなど、世界で最も山火事が発生しやすい地域において数十万台規模で設置されており、山火事の防止に大きく貢献しています。
*3 高熱と強い光を伴う放電現象
*4 避雷器の電流と熱負荷を監視し、熱負荷が発生した場合には自動的に配電網から切断する。
日立エナジーのハイボルテージプロダクツビジネスユニット担当役員であるマルクス・ハイムバッハは、「当社の技術は、電力網の主要な設備を保護することによって、電力網のレジリエンス強化に貢献しています。送配電網に起因する山火事のリスクを低減することで、地域社会、野生生物、環境を保護します。私たちは、今日の世代とこれからの世代のために、より持続可能かつ、柔軟で、安全なエネルギーシステムを実現する技術を開拓し続けています。」と述べています。
日立エナジーは、持続可能なエネルギーの未来へ向けた取り組みを加速する、グローバルな技術リーダーです。さまざまな分野のお客さまに、バリューチェーン全体にわたる革新的なソリューションとサービスを提供するとともに、お客さまやパートナーとの協創により、カーボンニュートラル実現に向けたエネルギー転換に必要な、デジタル技術を活用した変革を実現します。日立エナジーは、社会価値、環境価値、経済価値のバランスを取りながら、世界でより持続可能、より柔軟、より安心・安全なエネルギーシステムを構築する取り組みを進めています。スイス・チューリッヒに本社を置き、全世界90カ国に約40,000人の従業員を擁しており、140カ国以上の導入実績と、約1兆円の事業規模を有しています。
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