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お客さまと共に描く、よりグリーンな日本の次世代電力網 木明 緑
私は2014年に新卒で入社しました。
海外で生まれ育ったこともあり、当時の就職活動では、大学の専攻でもあった化学系のメーカーに加えて、外資系企業も検討していました。その多くが日本のマーケットの魅力を、規模として数字で語る中、「世界の技術を使い、日本の製造業がもう一度世界で戦うための力になりたい」という使命を語られ、自分もそういう仕事がしたいと入社を決めました。
最初は低電圧機器事業部で、配線用遮断器のプロダクトマーケティングに従事していましたが、これからの時代、ソフトウェアを扱いたいという思いがあり、2019年に現在の日立エナジージャパンに異動、EPM (Energy Portfolio Management) 1のソリューションコンサルタントに就任しました。
電力システム改革の実現に向けた制度変更や、その中で発電・送電事業者が抱える課題について一から学んでいたある日、その電力システム改革の一環として設立された電力広域的運営推進機関(OCCTO)2から、「マスタープラン検討のため、シミュレーションソフトのユーザーとして出向者を出してほしい」というお声掛けを頂きます。当時は出産を控えていたのですが、家族の協力も得て産後3ヵ月で復帰、同時に出向して2022年末までのおよそ2年半、経済産業省や一般送配電事業者の方々と共に、初代マスタープランの検討に携わりました。2050年という未来、変動制再エネの導入量が増える中でネットワーク投資をどうするか、出力抑制を極力回避し、よりグリーンな電源構成を達成するにはどうすればよいかという課題を検討しました。
現在は、日立エナジージャパンに帰任し、出向中に学んだことを活かして、日本向けのシミュレーション用モデルの構築や、変化を続ける日本市場の調査などを進めています。
日立エナジーの業務に関して誇りに思うこと
弊社の製品やソリューションが、お客さまの事業所や現場で活躍し、より良い世界の発展に貢献しているところです。
「世界の技術を、日本の会社のために」という使命に憧れて入社した一方で、その技術が使われている場面を目にする機会は決して多くはなく、もどかしく思うこともありました。OCCTOへの出向では、自社の製品を自分で使い、日本の電力系統の未来図を描くための分析をすることができ、やりがいのある、excitingな日々を過ごすと同時に、たとえ見えないところであっても、自分の仕事は世界に確かな変化を起こしているという実感を得ることができました。
日立エナジーの製品やソリューションがもたらす変化は持続可能で環境に優しく、世界環境デーの考え方にも寄り添うものです。毎年6月5日と定められているこの日は、環境保全に関する関心と理解を深め、環境保全に向けた積極的な取組みを推進することを目的としています。私たちが、先人から受け継いだ地球という星を、より持続可能な形で、次世代へ繋ぐ。日立エナジーは、従来品よりCO2排出量を削減できる変電所や、各国の環境基準に適合する解を探すシミュレーションツールなどを通じて、時に直接、時に間接的に世界の環境保全に貢献しています。
人は多様。個人の長所を受け入れ活かす。
「木明さんって、日本語ちょっと苦手だよね」
昔からずっと、時々聞く言葉です。
海外歴が長くとも、私の母語は紛れもなく日本語なので、内心落ち込む言葉でした。そんな中、今のチームに来て間もない頃に、当時の上司からもらった「ローコンテクストのコミュニケーションが得意だよね」という言葉で、受け止め方が変わりました。
人には誰でも、得意なことと苦手なことがある。違うからこそ助け合うこともできる。日立エナジーでは、一人ひとりがそれを当たり前と考え、互いの活躍をサポートしています。ともすると負担が偏りがちな方法ですが、それを支えているのは、自分のキャリアは自分のもの、というプロフェッショナル意識。「こうありたい」という思いが、今日も緊張感を持って仕事に向かう原動力です。