HVDC向け架空送電線
従来型の多くのHVDCシステムでは、架空送電線を使用しています。ほとんどの場合、遠隔の発電所からの高出力で長距離(約600km以上)の送電となるためです。
HVDC は、同様の AC トランスミッションよりもコストが低いため、このようなアプリケーションに適しています。交流(AC)電線は3本を必要とするのに対し、直流(DC)電線に必要なのは2本の主導線のみであるため、直流の電力損失は低くなります。HVDC変換所はACターミナルステーションよりもコストがかかるため、HVDCシステムが経済的に意味を持つためには一定の距離が必要です。
架空送電線を用いた長距離HVDCの応用は、米国、カナダ、ブラジル、中国、インドなど世界中で存在します。
下図は、三峡-上海送電をACおよびDC送電系統として比較したものです。上の線は、2本の3,000 MW HVDC線を示し、それに対して下の線は、同じ電力を供給するためにAC伝送を選択した場合に必要な5本の500 kV AC線を示しています。HVDC送電系統は、AC系統よりもはるかに小さいフットプリントです。